私がわからないというのは、たぶんヘクターはとても辛い生い立ちをもっていると思われ、それでもなぜにドラキュラやアイザックのように心底闇に染まらずに、その残虐行為に耐え切れず伯爵のもとを飛び出したか・・・です。
なんていうか、どんな仕打ちをされても、結局のところヘクターは、自分に危害を与えただろう人間に対して逆恨みをしてないんですよね。
普通なら自分を忌み嫌って追い出した人々に恨みつらみを返す?つまりドラキュラ側に立っていてもおかしくはない、と思うのですが。
そういう点においては、アイザックのほうが納得できるというもの。
はじめはね、ロザリーを直接処刑した人々でなく、なぜアイザックにその憎しみをぶつけたのか?とか思ったんですが。
でも、伯爵に対して「なぜ、それほどに人間を殺すのか!?」とかいう気持ちをぶつけるくらいの人ならば、&、そのとき(ロザリーが処刑されたときの状況)を見ていると、ああ、やっぱこれじゃあアイザック自身を恨んで当然かなと思いました。
ようするに、根本的なところは、ヘクターは辛い仕打ちを受けながらも、何故に(根本的に)人間を攻撃することはなかったか、伯爵の残虐行為を受け入れられなかったか・・・。
(普通なら、ざまあ見ろ、とかなりそうだけどね)
これって、もしかしたら、ベルモンド一族と同じようなものなのでしょうか?
ベルモンド一族も、その力ゆえ、人々からはなれ、ひっそりと森の奥で暮らしていたわけでしょう?
どんなにつまはじきにされても、それを人々に返すわけではなく、逆に人々に悪をもたらす魔のものたちを、その身をもって(命をかけても)狩っていくわけですから。
(すみません、でもベルモンド家については、プレーしたことないのでよくはわかりません)
これってどういうことなんでしょうね?
ベルモンド家ならば、先祖から続く血筋、とかそれなりに理由もみつけられそうですが。
でもヘクターはね・・・。
誰にも、何にも教わることはなくも、その身の奥深くに、そういった善なるもの?聖なる精神みたいなものが備わっていたということでしょうか?
ゆえに、どれほど強く伯爵の呪いを受けようとも、最後にはそれを突っぱねることができた・・と?
コミックには、彼の悲惨な生い立ちのようなものも、チラと書かれていて、なるほどなぁ〜と、やはり参考にはなりました。
が、でも、よけいに何故?とか思ってしまう。
あんな風にされて、行き場がないのはわかる。
そしてやっと見つけた悪魔城という行き場。
でも、結局はそこも彼のいる場所じゃなかった。
なんででしょうね。
どんな仕打ちをされても、根本的なところで、彼は人間が好きなんでしょう。
支配し、虐殺するのではなく、共に生きていきたい・・・。
だって、こんな力を持っているけど、自分も人間だから・・・。
ということ?
だって、そうとしか説明のしようがないじゃないですか。
彼は本当は、母や父に甘えたかったんでしょうね。(一人っ子のようでもありましたし)
そして、他の人たちとも普通に接したかった。
根は優しい子なんでしょう。
それが自分の持つ力ゆえにできなかった、だから自分の力を憎んだ。
でもって結局その思い、ずっと後になって大人になっても捨て切れてない、そんな感じがします。
もちろん、そんなことはとうの昔に無理なこととあきらめて納得はしているのでしょうが、願望としてあるんでしょう。
アイザックが、彼はずっと「人間」であることに執着してた、とも言っていますから。
その力ゆえに、孤独に生きることを強いられ、人間不信になりながらも、やはり人恋しい。
そんな人なのかもしれません。
そして、そんな人ゆえに、私にはヘタレ〜に見えたのかも。(笑)
でもって、その絶対に得られないとあきらめていたものをはじめて与えてくれたのがロザリーだったわけですよ。
そりゃあ、それを奪ったアイザックへの復讐にも燃えますよね。
まあ、喪失という点においては、ヘクターもアイザックも同等ではありますが。
アイザックにしたって、やっと得たもの、自分にとってすべてだったものが、ヘクターの裏切りと言う行為を皮切りに、すべて失ったわけですから。(若干、逆恨み的なところもあるけど、でも彼にしたら、そうやって何かにすがるしかなかったよね)
ドラキュラの呪いは、それだけでは力を発揮はしない。
ようは、火のないところに煙はたたない(ちょっと例が違うか?)ってことでしょうか。
呪いは、人々の中に宿った小さな闇の炎を大きく増徴をさせるだけ。
火種がなければ、それもできないわけですよ。
ですから、それがもともとないようなロザリーや、崇高な精神をもったベルモンド家にはきかない。
悪魔精錬士は(ジュリアいわく)、その魔力のせいなのか、その呪いの効き目が大きく作用するそうで。
ゆえに、アイザックはそこから抜け出すことができなかった。
でも、その心根に何かそうでないものを宿していたヘクターには、最後の最後で呪いを突っぱねるだけのことができた。
まあ、あの場合、ジュリアの力(言葉)がとても大きかった、と思いますが。
あ、とすると、ジュリアという人もまた、そんな呪いにはかからないだけのものを、その精神に宿していた、ということになりますよね。
同じ悪魔精錬士と言う、人にはあらざる大きな魔力を持ったヘクターとアイザック。
生い立ちもきっと両者ともに悲惨なものであったと想像されますが。
その運命を分けたものは何だったのか・・・。
ずっと考えてます。
結論はでてませんがね。
違ったのは、アイザックには妹がいた、というところでしょうか?
(あの兄妹の両親については何も語られてないので、よくわかりません)
だから、アイザックはヘクターのように本当の孤独になることはなかった?
普通なら、その存在にこそ救われるところなんでしょうけどね。
ま、たぶんジュリアは、アイザックにとっても特別な存在だったことは確かでしょうが。
そんな存在すらなかったヘクター。
それゆえ、よけいに人恋しさがその奥底にくすぶり続けたのでしょうか?
(そのへんは、まったくよくわかりせんが)
本編終わって、やっとヘクターも安住の地?を得られたことでしょう。
もうドラキュラも、その呪いも消えたと言っても、まだまだ人々の中の闇は消えない。
それでも、明るい日差しが見えて、きっと人々も少しづつかわっていく?
(もしかしたら、多少の人との付き合いもできるかもしれませんね)
ヘクターの中のロザリーという存在、これはもう消えることはないでしょう。(消し去る必要もないし)
それほどに彼女の存在は彼にとって貴重だったはず。
でも、今ココに自分自身が生きてあるのは、ジュリアという存在抜きには考えられないのだということ、きっといつかわかるでしょう。
あのときの彼女の言葉が、行動が、存在がどれほどに彼にとって大きかったか。
すべてあきらめ、おぼれ、沈みそうになっていた彼を、引き上げてくれたのは誰なのか。
彼が一番に、心から欲したものを今与えてくれるのは誰なのか。
そしてそのときに、ジュリアの聡明さの中にかくれる悲しみと、それゆえに、今ここにヘクターが生きてあることがどれほど彼女にとってうれしいことなのかを、理解してくれると嬉しいなぁ。(何それ?)
まあ、私の脳内ヘタレヘクターは、多少の時間はかかるやもしれませんが。
ヘタレ〜な最強悪魔精錬士と、心優しい聡明な魔女。
お似合いのカップルじゃないですか!
バルバジット山の小さな家が甘甘なハートで満たされる日は近い・・・、そう思ってます。
(そういう落ちかい!?爆)